ー外壁塗装に使用される防水塗料とは?メリット・デメリットを紹介ー
2024.4.27
住宅を雨漏りのリスクから守る方法の一つとして、防水塗料を用いた外壁塗装があります。
防水塗料は、弾力性のある塗膜によって優れた防水機能を発揮し、特にひび割れが生じやすい外壁材に効果的です。
この記事では、防水塗料の特徴とメリット・デメリットについて詳しく紹介します。
お住まいの外壁塗装工事を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
防水塗料の特徴
防水塗料の最大の特徴は高い防水性であり、さまざまな建物に広く使用されています。保護力にも優れた防水塗料は、外壁をしっかりと守り、建物の耐久性を向上させることが可能です。
また、防水塗料のもう一つの特徴は、弾力性が高いことです。防水塗料の塗膜は伸縮する性質を持っており、建物の動きや外壁の変形に柔軟に対応してひび割れを抑制すると同時に、既存のひびを修復する効果も期待できます。
外壁塗装に使用される防水塗料は、主に「高弾性塗料」と「微弾性塗料」の2種類です。また、合成樹脂に弾性機能が付いた「硬質塗料」と呼ばれる硬化剤も場所により使用されます。
防水塗料のメリット
外壁塗装に防水塗料を使用するメリットは以下の3つです。
- 外壁の耐久性を高める
- ひび割れによる水の侵入を防ぐ
- 住宅の寿命を長くする
順に詳しく説明します。
1.外壁の耐久性を高める
外壁塗装に防水塗料を使用するメリットの一つは、外壁の耐久性を高められることです。防水塗料を施すことで外壁を水から保護し、劣化を防ぎます。
外壁は、防水機能がなくなると雨水を吸収しやすくなります。防水機能が低下した外壁材が、水分を吸収して膨らんだり乾いて収縮したりを繰り返すことが外壁の劣化原因の一つです。
防水塗料を使用した外壁塗装を行うことで防水性能の低下を防ぎ、耐久性を高めることにつながります。
2.ひび割れによる水の侵入を防ぐ
外壁材のひび割れからの水の侵入を防げることも、防水塗料を使用するメリットです。ひび割れは、亀裂部分から雨水が侵入すると内部が腐食する恐れがあるため、放置できない劣化現象の一つです。
防水塗装に使用する弾性塗料は弾力性に優れているため、建物が揺れても塗膜が伸縮してひび割れを防ぎ、雨水の侵入を抑えることが可能です。
3.住宅の長寿を長くする
住宅の寿命を長くすることも、防水塗料で外壁塗装を行うメリットの一つです。防水塗装を施すことで建物全体の防水性を向上させ、住宅を長期間にわたって保護できます。
ひび割れや塗装の剥がれた部分から雨水が侵入すると、外壁だけでなく建物の内部にも水がが侵入し、雨漏りが発生する可能性があります。雨漏りが原因で内部の木材が湿り、カビが生じたり木材が腐ることも。劣化が進むと、建物の構造部分の修繕が必要になり修繕コストも高くなるため注意が必要です。
防水塗料を使用した外壁塗装で建物の防水性を高めておくことは、健康な住まいの維持につながります。
防水塗料のデメリット
外壁塗装に防水塗料を使用することのデメリットには、以下の2つが挙げられます。
- 大規模なひび割れには対応できない
- すべての外壁材に合うわけではない
順に見ていきましょう。
1.大規模なひび割れには対応できない
小さなひび割れに対しては防水塗料が効果的にひびを埋めることができますが、幅が1mmを超える大きなひび割れには対応が困難になります。大きなひび割れには、補修を施してからの塗装が必要です。
ひび割れの大きさによって問題の深刻さが異なるため、専門の外壁塗装業者に状態をチェックしてもらい、適切に修復することが重要です。
2.すべての外壁材に合うわけではない
防水塗料は、すべての外壁材に適しているわけではなく、外壁の種類や状態によっては、効果を発揮できないこともあります。そのため、防水塗装を行う際には外壁の材質や状態に適した方法を選ぶために、専門知識を持つ塗装業者のアドバイスを得ることが大切です。
防水塗料での外壁塗装の施工方法
防水塗料での外壁塗装では、主に以下の3つの方法で施工します。
- 単層弾性仕上げ
- 複層弾性仕上げ
- 微弾性塗料仕上げ
それぞれの施工内容を紹介します。
1.単層弾性仕上げ
特に戸建て住宅で施工されるのが、単層弾性仕上げです。単層弾性仕上げでは、シーラーを使って下塗りをしたあと、弾性塗料で中塗りと上塗りを行います。これにより、塗膜に厚みと弾力が増し、ひび割れへの耐性が向上します。
ただし、複層弾性仕上げと比較すると、弾力性は約3分の2程度です。
2.複層弾性仕上げ
複層弾性仕上げは、シーラーで下塗りしたあと弾性塗料を2回塗り、さらに好みの色の上塗り塗料を2回塗るといった、合計5回の塗り重ねで完成する施工法です。塗膜が厚くなることで防水性と耐久性が格段に向上しますが、工程が多いためコストはやや高くなります。
3.微弾性塗料仕上げ
微弾性塗料仕上げでは、微弾性フィラーで下塗りをし、選んだ色の塗料で中塗りと上塗りを行います。ほかの方法に比べて弾力性は劣りますが、軽微なひび割れに対しては微弾性フィラーが効果的にひびを埋めるため、コストを抑えつつ好みの外壁色に仕上げられる点がメリットです。
防水塗料に最適な外壁材
防水塗料に適した外壁材は主にモルタルやコンクリートで、塗料の効果を最大限に引き出せる材質です。
モルタル外壁
モルタルはセメントと水、砂を混ぜて作られる外壁材料です。本来、モルタルには防水機能があまりないため、定期的な外壁塗装が不可欠です。防水性が失われたモルタルは雨や雪の水分を吸収し、膨張や収縮を繰り返すことで、ひび割れが生じることがあります。
このため、ひび割れが生じやすいモルタル外壁には、雨水の侵入を防げる防水塗料がおすすめです。
コンクリート外壁
コンクリートはマンションや一般住宅の外壁に広く使用される素材ですが、防水性には劣ります。時間と共に劣化し、表面の剥がれや雨水の浸透により内部の鉄筋が錆びるリスクがあります。
コンクリート製の外壁の寿命を延ばすには、防水塗料を用いて塗装し、表面をしっかりと保護することが効果的です。
サイディングには防水塗料は不向き?
サイディングの種類によっては、防水塗料が不向きなものもあります。特に日本で広く普及する窒業系サイディングでは、防水塗料を塗装すると、サイディングボード内部に熱がこもり、外壁材が膨れたり剥がれたりする原因になる場合があります。
また、サイディングの劣化に対して防水塗料が効果的であるとは限らず、防水塗装を施しても期待した効果が得られない可能性も。サイディングの外壁は、通常の外壁塗装を定期的に行うことで十分な防水効果が期待できるため、特別に防水塗装を行う必要はないでしょう。
外壁塗装は、適切な塗料の選択が重要です。信頼できる外壁塗装業者に相談をし、最適な塗料を選びましょう。
まとめ
今回は防水塗料を使用した外壁塗装について説明しました。モルタルやコンクリートのようにひび割れが生じやすい外壁材には、弾性のある防水塗料が適しています。
外壁塗装は時間と共に劣化します。外壁の防水機能を維持するためにも、劣化状況を定期的にチェックし、適切なメンテナンスとしての外壁塗装を行いましょう。
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