ー外壁・屋根工事に大活躍!くさび式足場の特徴と単管足場との違いー
2024.3.29
建設現場では、くさび式足場や単管足場、枠組み足場などさまざまな種類の足場が用途に応じて用いられます。なかでもくさび式足場は、組み立てやすさとコストパフォーマンスの高さから外壁や屋根工事に長く重宝されてきた足場です。
この記事では、くさび式足場の特徴を詳しくご紹介するとともに、単管足場との違いもお伝えします。
くさび式足場の基礎知識
くさび式足場とは、一定の間隔で緊結部が付いた鋼管と、くさび付きの手すりや部材をハンマーで固定して組み立てる足場です。部材に付いたくさびを鋼管に固定することで、追加の組立てパーツを使うことなくハンマーのみで足場を組み立てられます。
組み立て作業が簡単かつスピーディに行えるだけでなく、コスト削減も実現できる点がメリットです。また、コンパクトで運びやすいため形状が複雑な建物にも対応可能です。
くさび式足場の主要部材
くさび式足場の主要部材には、以下のものがあります。
- ジャッキベース
- 支柱
- 手すり
- 踏板
- ブラケット
- 筋交
- 階段
支柱はくさび式足場の中核となる部材で、一定の間隔でついた突起は「くさびポケット」と呼ばれる緊結部となります。手すりやブラケットなどの部材は両端にくさび形の突起があり、これを支柱のくさびポケットにハンマーで打ち込むことで、部材を支柱に固定することが可能です。
くさび式足場のメリット
くさび式足場のメリットを2つ紹介します。
1.組み立てが手軽でスピーディ
くさび式足場は、ほかの足場と比較して部材の数が少なく、ハンマーのみで組み立てられる手軽さが大きなメリットです。手軽に作業が行えることから迅速に進められるとともに、コストの削減が実現できます。
少人数でも効率よく組んでいけるため、コストパフォーマンスの高い足場といえるでしょう。
2.狭小スペースや複雑な建物にも対応可能
くさび式足場は、大型の重機を使うことなく人の手で設置できるため、クレーンが入れないような場所や狭い道路への搬入が可能となります。
また、足場を建物に合わせて自由に組み立てられるため、複雑な形状をした建物に対しても柔軟に対応できる点がメリットです。
くさび式足場のデメリット
続いてくさび式足場のデメリットを2つお伝えします。
1.組み立てと撤去時の騒音
くさび式足場の組立てや撤去はハンマーのみで行うことができるというメリットがある反面、作業の際に出る金属音は想像以上の大きさです。
一般的な戸建て住宅の足場を組み立てる際は約1日〜2日間かかることがあり、施工中の騒音は近隣へ大きく響きます。住宅地で作業を行う場合は、トラブルを避けるためにも工事の開始前に近隣へ挨拶と説明を済ませておきましょう。
2.隣家との境界線が狭い場合は設置不可の場合も
小回りのきくくさび式足場は狭いスペースでも設置可能ですが、隣接する家との距離が極めて近い場合は、設置が難しいケースもあります。
足場の主要部材の一つである踏板には一定の幅が必要であり、設置に十分なスペースがない場合は、くさび式足場以外の足場を採用することになるでしょう。その際の選択肢としては、「単管足場」が考えられます。
単管足場の基礎知識
単管足場は、「単管」と呼ばれる直径48.6mmの金属製のパイプを、クランプ(連結金具)で接続して組み立てる足場です。単管足場は仮設足場のなかでも長い歴史を持ち、かつては木製の丸太と紐によって構築されていた時代もありました。
単管足場は柔軟性が高く、狭いスペースや複雑な形状の建物にも容易に足場を組むことが可能です。ただし、ほかの足場と比較して強度や安全面では劣るため、高層建築の工事には適していません。
単管足場の主要部材
単管足場を構成する部材には以下のものがあります。
- 単管パイプ
- 固定ベース
- クランプ
- ブラケット
- 足場板
- ジョイント
単管足場は、単管パイプをさまざまな種類のクランプで接続して組み立てます。クランプには、「直交クランプ」や角度調整が可能な「自在クランプ」があります。また、上下の接続に使われる部材が「ジョイント」です。
単管足場のメリット
単管足場のメリットを紹介します。
1.あらゆる建築形態に適応できる
単管足場は、対象となる建物の形状や高さへの調整が可能です。複雑な設計の建物や、隣接する建築物との間隔が狭い場所にも適応できるメリットがあります。
2.汎用性が高い
単管足場は自由な形に構築できることから、さまざまな種類の建設現場で活躍します。外壁の塗装作業から橋梁のメンテナンス、工場の建設にいたるまで、多岐にわたる場所で利用できる点が大きな魅力です。
また、一般的なホームセンターで入手可能であるため、プロの建設作業だけでなく、DIYやガーデニングなどにも幅広く使えます。
3.資源の無駄づかいがない
単管足場は資源を無駄づかいせず環境に優しいことが特徴です。各メーカーの部品間での互換性が高く、部品の不一致によるトラブルが少ない点もメリット。
単管が長すぎる場合は必要に応じて切断したり、不足する場合は追加で繋げたりすることができ、資材の利用効率が高い足場といえます。
単管足場のデメリット
単管足場は、くさび式や枠組み足場と比較すると耐久性が低いというデメリットがあり、安全面を重視すると、高層の建物への足場には適していません。
また、鉄パイプ以外に単管ジョイントや固定ベースといったさまざまな部材を用いるため、組み立てと撤去に時間がかかることが懸念点です。
足場設置には高さ制限がある
足場のタイプによって、設置基準となる高さ制限があります。くさび式足場においては、ビル工事での基準に沿って組み立てる場合は45m以下、単管足場は31mまでの設置が原則であり、超える場合は2本構造で行うことと定められています。
高さ制限があることから、単管足場は主に2階建て住宅などの低層建築や、設置スペースが限られた現場での利用が一般的です。
まとめ
今回は、足場の種類のなかでも戸建て住宅の外壁や屋根工事に多く採用される「くさび式足場」について、単管足場との比較もふまえて紹介しました。
くさび式足場と単管足場は、それぞれに長所と短所があり、適した設置場所が異なります。足場設置では、工事の種類や現場の条件を考慮して、種類を適切に選ぶことが重要です。
当社では、屋根や外壁工事とともに足場工事も手掛けております。豊富な実績を活かし、施工の安全性と効率性を高められるよう、現場に合わせた最適なプランをご提案することが可能です。
足場工事を検討中の方は、ぜひお気軽に当社へご相談ください。
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